トスカーナ地方でイタリアや日本の田舎について思う


予定が転々として現在イタリアのトスカーナ(Toscana)地方にいます。
(最初はギリシャに行こうなんて言ってたなー)
サルデーニャ→ローマ→ミラノと最初は考えていたのですが、ローマ滞在残りギリギリ2日まで決まらず、結局いろいろと考えた末ミラノは次回かなぁという流れになってきて。ローマからレンタカーをして往復できる距離にあるイタリア中部のトスカーナ地方になりました。最初の4泊をシエナ(Siena)郊外で過ごし、途中でフィレンツェ(Firenze)にちらっと寄って、今日から残りの3泊はピサ(Pisa)から遠くない小さな集落にいます。家の目の前には、一面のブドウ畑、少し遠くに丘があり写真では味わえない立体感のある素晴らしい絶景が広がっています。
シエナは世界遺産にもなっている中世の街で、角を曲がると1000年くらい前にタイムスリップしそうな、歩きながら、うわあー!と何度言ったことかしれない美しいところでした。嫌でも自動的にドラゴンクエストのテーマ曲が頭に流れます。街の中にいる限りはモンスターにやられないし!個人的にはフィレンツェよりもよっぽど好みの可愛らしい街でした。
シエナから車で10分くらい行ったところに泊まっていたのですが(あ、モンスターは倒しつつ!)、辺りにはなだらかな丘が一面にあり、それはそれは美しい田舎の風景が広がっていました。ところどころにぽつんと家が建っていて、ブドウ畑やオリーブの林の隣に野菜が作ってあったり、家の前に蒔がどんと積んであったりしてステキです。

オリーブの実が鈴なり。今が収穫の季節。
オリーブの実が鈴なり。今が収穫の季節。

宿泊施設まで来る道路がすっごく狭くて。割と車通りはあるので、対向車が来ると怖いくらいなのですが地元の人はさして気にせずスピードも緩めずいつも通り。
私「せっかく道を作ってあるのに、一体なんのためにこんなに狭く作るのかねー!?」
保安官「それは道が古いからでしょきっと。」
あそっか!!馬で走っていた頃にできた道ってことだ!!なんだか感激。きっと、その道にアスファルトを敷いただけってことなんだな。
近所を少し歩くと、昔使われていた洗濯場のようなところがありました。昔はこの集落の水場がここにあり、周辺の女たちが集まって洗濯をしたり野菜を洗ったりしていたのでしょう。まるで数百年くらい前から時が止まった…とまではいかなくとも、ローマなどの大都市と比べると、確実に時が緩やかに流れているかのような場所です。
そんな感じを想像していただければ、どんなにのんびりと美しい田舎なのかがわかってもらえるかと思います。
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先日の夕方3人で近所をお散歩していた時、保安官と
「こういう場所に住みたいと思う?」
という話になりました。
私の答えはイエスです。保安官も、インターネットの性能さえよければ住めるよねえと。まぁ仕事で必要なのでね。車でちょっと行けば、まぁまぁなサイズの街にアクセスできて、のーんびりした大自然とゆったりした土地があって、必要なものは全部揃っていて不自由は全くない。一体物件はいくらくらいなのかねえなんて話になったり。全く知りませんが、気になります。
そこで保安官と意見が一致したのが、
今の日本のカントリーサイドってなんだか退廃した悲しいイメージがあるのに、イタリアなどのそれはなぜ、住みたいと思えるような安心感があり、機能しているように見えるのだろうか?

ということ。日本人でない保安官が日本の田舎に対して私と同じようなイメージを持ってるのが悲しくもあり、意外でした。前回日本に帰った時特に思ったのですが、結局、農業がメインにある田舎の自然の美しさって人の手が加えられた美なんですよね。長い年月とものすごい労力を費やして人間に手入れをされてこそ美しい緑と木々があって、お互いに共存しているというのかな。純粋な大自然、ということでなくて「人が住む」ということを前提に考えたカントリーサイド。なおかつ、サステイナブルなイメージを保てるか。また都会に頼らずとも、そこだけで独立した感覚があり、自然の魅力を持ちながら経済的にも機能しているかどうか。
この辺の違いはなんなんでしょうね。都市構造の違いなのか、文化の違いなのか、民族意識の違いなのか、イタリアのような観光大国はツーリズムを軸に田舎として機能できるからなのか。はたまた、ただの我々の勘違いなのか。。。でも感覚というのは割と当たっているのできっと何かしらの違いがあるのだとは思います。まだ理由は全くわからないのですが、2人の意見が一致したことがとりあえず興味深かったです。